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カロッツェリア車種別JUST FIT

車速信号の接続について

車速信号の基礎知識

ここではカーナビゲーションシステムを車両に取付ける際に必要な、車速信号の基礎知識についてを掲載しています。

車速信号をカーナビゲーションシステムに取付ける際のご注意

  • ●車速信号が利用できない車両、および車速信号が出力されていない車両等、車種によっては接続できない場合があります。
  • ●ECU等が搭載されていても、ABSの非搭載、電子制御式燃料噴射装置や電子制御式オートマチックミッションではない場合、車速信号が出力されない場合があります。この場合は接続ができません。
  • ●車輪速センサー(ABS等用)の信号そのものへの接続は絶対にしないでください。ABS等のシステムに悪影響を与え、ブレーキ不良などの事故に至る恐れがあります。
  • ●車速信号接続後、車両側、および商品実装の状況によってはノイズの発生などにより、カーナビゲーションシステム本来の性能を発揮できない場合もあります。予めご了承ください。
  • ●車種によってはカーナビゲーションシステムの仕様により、車速信号が利用できない場合があります。この場合車速信号による距離測定ができず、GPS距離補正のみとなります。したがってGPS電波を受信できない場所(トンネルの中、高層ビルの谷間等)では動作しなくなります。
  • ●時速数km程度の低速時に車速信号が出力されない車種があり、渋滞時等低速走行が続くと、自車位置表示にズレが発生する場合があります。なおこの場合、GPS電波を受信できない場所(トンネルの中、高層ビルの谷間等)を低速で走行すると、表示のズレが大きくなったり、自車位置表示が止まってしまったりすることがあります。
  • ●車種によっては車速信号の精度(バラつき)により、自車位置マークの表示にズレが発生する場合があります。
  • ●モデルチェンジや追加車等により、車速信号の仕様(ユニット、位置、線色等)が変更になり、掲載情報と異なる場合がありますのでご注意ください。
  • ●輸入車の掲載内容については、正規輸入販売店ルートにて販売された車両に関するデータです。正規輸入ルート以外で販売された車両は仕様が異なり、掲載情報に該当しない場合があります。

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車速信号とは?

車の速度に応じて発生されるパルスのことで、車速パルスとも言われています。通常は車速センサーが検出した情報から発生され、コンビネーションメーターおよびECU などに伝えられています。

●車速信号タイプとは?
車速信号タイプには、次の2タイプがあります。
  • A : 矩形波(デジタル波形)
  • B : 交流波形(アナログ波形)
●車速信号の用途
車速信号は、下記の制御信号として主に使用されています。
  • ○ 電動式スピードメーター指示針駆動
  • ○ ABSの動作制御
  • ○ ガソリンエンジン車の燃料噴射量制御(電子制御式エンジン)
  • ○ オートマチック・トランスミッションの変遷制御(電子制御タイプ)
  • ○ オートクルーズ・コントロールのスピード制御
  • ○ 電動パワースライドドアの動作制御
  • ○ オートボリューム・コントロール付のオーディオ(純正)の音量制御
  • ○ PSC(パワーステアリング・コントロールユニット)の動作制御
  • ○ 車速感応式ドアロックの動作制御
  • ○ スタビリティ・コントロール・システムなどの車両挙動制御
  • ○ ヘッドライトのレベライザーやAFS(アダプティブ・フロントライティング・システム)の動作制御
  • ○ 電動格納式ドアミラーの動作制御
  • ○ ディーゼルエンジン車のグロー時間制御(電子制御)
  • ○ その他

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車速信号の経路

車速センサーの信号が、各電子制御ユニットに到達する経路の代表的なパターンを説明します。
※車種により、下記図とは経路が異なる場合があります。
なお下記に掲載している内容は、スピードメーターを介して出力している車速信号のラインをご紹介しています。
※下記内容に該当しない車種もあります。

車速信号の経路(例)

●国産車の場合

国産車の場合

●輸入車の場合

輸入車の場合

車速信号接続位置(例)

これらは、車速信号を接続できるコネクターやコントロール・ユニットを大別したものです。

  • ○ エンジン・コントロールユニット
  • ○ 中継コネクター
  • ○ オプションコネクター
  • ○ ジャンクション・ブロック(J/B)
  • ○ 純正デッキ接続コネクタ
  • ○ パワー・ステアリング・コントロールユニット

◎車両型式、エンジン型式などをご確認いただき、こちら(カーナビ接続情報の見方)をご覧ください。

※なおメーカーや車種により、接続位置が異なりますのでご注意ください。
※その他詳細は、各自動車メーカーで発行している配線図などでご確認ください。

車速信号は車両の各ユニット制御に重要な役割を果たしている信号です。したがって、本サイトに掲載の指定接続先以外は絶対に接続しないでください。

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車速信号の接続作業について

接続作業前の注意事項

バッテリー端子を外して再接続すると、車種によっては時計、ラジオプリセット、パワーウィンドウの設定などがリセットされるほか、エンジン始動前になんらかの作業が必要な場合があります。また再接続後、警告灯などが点灯する場合もあります。必ず車両のオーナーズマニュアル(取扱説明書)の指示にしたがって作業を行ってください。

ハイブリッド車のように動力用電源を持つ車種では、一般電装品の電源は補機バッテリー(12Vバッテリー)から供給されます。ナビゲーションシステム取り付けの際には、補機バッテリーの端子を取外してください。また、バッテリー再接続後は、ハイブリッドシステム(エンジン)の始動前に所定の復旧作業が必要な場合がありますので、必ず車両のオーナーズマニュアル(取扱説明書)をご参照ください。

エアバッグ装着車では、車両の分解・復元作業は、このユニットおよびシステム動作等に支障がないように行ってください。また、同システムの配線コネクター(一般的に黄色)を抜かないようご注意ください。

ABS装着車への配線作業は、このユニットおよびシステム動作等に支障がないように行ってください。

車速信号を利用している純正カーナビゲーションシステムと同時接続(車速信号を併用)すると、車両側に支障をきたす恐れがありますので、絶対に行わないでください。

  • ●ドライブコンピュータ(ナビコン)などが装着されている車両は、バッテリー端子を外すことでメモリーしている内容がすべて消えてしまうことがありますので、あらかじめお客様にご説明してから作業を行ってください。
  • ●ECU の誤動作防止のため、車速信号を必要とする他の機器(ターボタイマー、ライトコントローラなど)と同時に使用しないでください。
  • ●純正以外のECU に接続した場合の走行性能の悪化、各種メーター類のズレ、燃調ズレ、またはそれに伴ったエンジン等のトラブルに関しては一切責任を負いかねます。
  • ●使用電圧、アース方法(プラス、マイナス)を確実に確認してください。DC12V マイナスアース車用機器をDC24V 車やプラスアース車に接続すると、火災などの原因になります。
  • ●配線コード類の処理は運転操作の妨げにならないように、また車体やネジの部分、シートレール等の可動部にはさみ込まないように注意して行ってください。事故や感電・火災の原因になることがあります。
  • ●指定以外の配線、および配線の流用は、事故につながりますので絶対に行わないでください。
  • ●本サイトで案内しているユニットの接続コネクター部が封印されている場合があります。この場合、開封や接続は行わないでください。

接続作業手順

  1. 1. 接続する車種について、以下の事項を確認します(車検証を参考にしてください)。

    メーカー名/車種名/車両年式/車両型式/エンジン型式

  2. 2. 本サイトの表より車両型式およびエンジン型式に合った項目を確認します。
    1. (1)車速信号の接続先(ユニット)の設置場所
    2. (2)車速信号の結線位置

    コネクター配線は車種、グレードにより異なる場合があります。必ず現車のコネクターを確認の上、作業を行ってください。

  3. 3. サイドブレーキが引いてあることと、エンジンがOFF になっていることを確認します。
  4. 4. バッテリーのマイナス端子を外します(バッテリー端子を接続したまま作業を行うと、ショート事故による車両破 損、または火災の原因になることがあります)。
  5. 5. 取付ける場所のカバーなどを取り外し、車速信号の接続作業ができる状態にします。
  6. 6. 車速信号線であることを確認後、各製品付属の圧着コネクターを使用して車速信号線とスピードセンサー用リード線を確実に接続します。

    圧着コネクターによる接続方法は次項の図を参考にしてください。

  7. 7. 取り外したものを組み上げ、バッテリーのプラス端子を接続した後にマイナス端子を確実に接続します。
  8. 8. 取り付け後は必ずブレーキペダルを踏んだままエンジンを始動し、計器類の作動が正常であるかを確認してください。また実走前にブレー キおよび車両機能・計器類が正常に作動することを確認してから、各ナビゲーションシステムに付属の取付説明書に記載の方法に従って、実 走により車両機能・計器類が正常であるかの動作確認を行ってください。
  • ※取付キットなどに付属のオプションコネクターで車速信号取出しが可能となる車種については、取付キットなどの取付説明書(および本サイトの[取付]キット一覧)、本サイトの「カーナビ接続情報」もご参照ください。なお、車種・年式・グレードによっては、情報の無い場合やオプションコネクターの無い場合がありますので予めご承知おきください。

圧着コネクター(エレクトロタップ※)による接続方法※カーナビゲーションシステム付属の「Uエレメントコネクター」

前項の手順「6.」におけるリード線の接続は、次の図のように行ってください。断線などの接続ミスがあると車両の走行に支障をきたす恐れがありますので慎重に作業を行ってください。

圧着コネクター(ナビゲーションシステム付属)による接続方法

メーカーや車種によっては、オートマチックトランスミッションの一次信号を兼ねる配線がありますので、確実に配線してください。

接続後のナビゲーションシステムの動作確認

接続後のナビゲーションシステムの動作確認は、各ナビゲーションシステム添付の取付説明書および取扱説明書を参考にして行ってください。

走行中、ナビ画面を見る必要がありますので、必ず2名以上乗車し、同乗者が操作および確認を行ってください。

走行中に車両機能・計器類に異常があった場合は、すみやかに安全な場所へ停車させ、接続の確認を行ってください。接続に誤りがないにもかかわらず車両機能・計器類に異常が認められる場合には、結線を外してください。

車速信号の確認方法(参考)

車速信号が正しく接続されているかの確認方法は、専門的な知識を必要とするため、必ず販売店にてご確認をしていただきますようお願いいたします。

(参考例) 車速信号の接続先端子にオシロスコープのプローブ(+)側をあて、タイヤ(駆動輪)を回転させます。その際、オシロスコープの画面に表示される波形がおよそ0V〜5V or 0V〜12Vの値になることを確認します。オシロスコープの波形は下の図を参考にしてください。

●オシロスコープによる車速信号の確認
オシロスコープによる車速信号の確認
●波形の確認(デジタル波形の例)
波形の確認(デジタル波形の例)

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