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カロッツェリア車種別JUST FIT

ワンポイント・アドバイス ~ ちょっと待った! 取付・接続の落とし穴

クルマの基礎知識 ~ 作業前にクルマの危険なところを知っておこう!

オレンジ色の高圧表示に注意!

ハイブリッドカー(HV)や電気自動車(EV) など、電気モーターを動力、あるいは動力の補助として使用する車が増えています。
こうしたモーターには、従来の車の電気系とは異なり、非常に高圧の電流が流れています。そのため取扱いを間違えると、感電など、人体に危険を及ぼす危険性があります。
そこで国産車では、こうした高圧電流の流れる箇所をオレンジ色で表示し、注意を促しています(この高圧表示は、今までの車にはなかったものです)。

オレンジ色の表示箇所(主にケーブルやコネクター)には触らないように注意してください。作業を始める前に、オレンジ色の表示箇所を確認しておきましょう。

エアバッグ用配線やコネクターには触れない、外さない

多くの車に、エアバッグが標準で搭載されています。運転席と助手席をはじめ、左右両サイドをフロントガラスから後席まで覆うサイドカーテンエアバッグ、運転席・助手席のシートに内蔵されるサイドエアバッグ、運転者の膝部を保護するニーエアバッグなど、さまざまなエアバッグがあります。
当然、車内にはエアバッグ用のケーブルやコネクター類も配線されています。こうした配線類を取り外すと、その瞬間にエアバッグが開いてしまう場合があります。
カーナビゲーションやカーオーディオ、スピーカーなどの取付や接続の際、エアバッグ用の配線類には、触らない、外さないように注意しましょう。
なお、エアバッグ用の配線やコネクターには主に黄色が使われ、目立つようになっています。

バッテリー端子の+(プラス側)は外さない

カーナビゲーションやカーオーディオの取付・接続の際は、安全のため、バッテリーからの電流を遮断する必要があります。そのため、最初にバッテリー端子からバッテリー・ケーブルを取り外す必要があります。この際注意が必要なのが、

  1. 必ず-(マイナス)端子を外す

ということです。
現在の国産車や輸入車の多くはマイナス・アース車といい、ボディ全体が-(マイナス)端子になっています。このため、-(マイナス)端子が接続された状態で+(プラス)のバッテリー端子を外そうとしたとき、スパナなどの工具がボディやバッテリーの取り付け金具などに触れると、+(プラス)と-(マイナス)が工具を通じて通電してしまいます。
この結果、ショートが発生して電装品などが故障したり、火花が出たり、感電する場合があります。絶対に+(プラス)側のバッテリー端子は外さないでください。

プラス端子を外そうとすると、プラス端子に接触している工具がボディにアースされている金属製のステーなどに触れ、ショートすることがあります。

クラスターパネルの取り外しなど、分解作業で知っておきたいこと

無理な力をかけない!

カーナビゲーションやカーオーディオを取り付ける際、クラスターパネルなど車両の一部を分解する必要があります。
こうしたパネルなどは、クリップやフック、ネジなどで止められています。クリップやフックなどは、パネルの接合部とかみ合って取り付られていますが、このような取り付け方法を「かん合」といいます。
かん合を取り外す際は、リムーバー等の工具を使用しますが、かん合が固くてなかなか取り外せない場合があります。
このようなとき、外そうと無理な力をかけるとパネルが割れてしまったり、クリップが破損したり、フックなどのツメが折れてしまうことがあります。
新車や長い間一度も取り外されていないパネルなどは特に固くなっていることが多いので注意が必要です。
クリップやフックが固いときは、取付部を破損する前に、販売店や取付店等、プロの業者に作業を依頼しましょう。

エアバッグ内蔵のピラーは分解しない!

フィルムアンテナ、GPS、ETC、光ビーコンなどの受信機、スピーカーの配線などをピラー内に収納するその際は、ピラーの分解が必要になります。
しかし、AピラーやBピラーなどにエアバッグが内蔵されている車の場合は、そのピラーをむやみに分解してはいけません。ピラーにエアバッグが内蔵されている車では、多くの場合、ピラーに「SRS(※)」の表示があります。

エアバッグが内蔵されているピラーを分解しようとすると、エアバッグが開いてしまう危険性があります。また、仮にエアバッグは開かなくても、組み付ける際に正規の状態でセットされず、いざというときエアバッグの動作に支障が出ることがあります。
こうしたピラーを分解する場合は、自動車メーカー発行の分解手順書などを順守する必要がありますので、販売店や取付店などプロの業者にご相談ください。

電気は見えない。接続作業はしっかりと!

接続する配線が細い場合

カーナビゲーションの接続では、車速信号、リバース信号、パーキングブレーキ信号の接続が必要です。通常、車両側の配線とナビ側の配線を、エレクトロタップなどで接続します。
しかし、車種によっては配線が細い場合があり、通常のエレクトロタップでは接触不良を起こすことがあります。エレクトロタップ内のフォーク状のプレートと配線が、しっかりかみ合わないことが原因です。

こういうときは、エレクトロタップよりも芯線のカバー範囲が広く、細い配線でも確実な接続ができる「Uエレメントコネクター」を使用します。
カロッツェリア商品のカーナビゲーションには、車速信号の取り出し用に、このUエレメントコネクターが付属しています。

車両にオプションコネクターがある場合

車両側にオプションコネクターがある場合、カロッツェリアの本体取付キット(別売)に付属の「オプションコネクター用接続コネクター」を利用して、簡単・確実に接続ができます。車両側の配線の太さにも影響されません。
車両側にオプションコネクターがある場合は、オプションコネクター用接続コネクターが同梱された本体取付キットをご利用ください。

ナビ側配線の接続例

Uエレメントコネクターやエレクトロタップによる配線の接続は、次の写真のように行います。
写真はトヨタ車用の「オプションコネクター用接続コネクター」を使用し、Uエレメントコネクターで車速信号を、エレクトロタップでパーキングブレーキ信号とリバース信号を接続した例です。
オプションコネクターがない場合も、各配線へのUエレメントコネクターやエレクトロタップの接続は、写真のように行います。

その他の接続方法

車種によっては、車両またはナビゲーションの配線を切断し、切断した配線にギボシ端子を取り付けて接続することがあります。次の写真は、このようなギボシ加工による接続の例を示しています。 ただし、このような配線切断による加工は接続不良などの原因になることがありますので、経験・知識のない方はやめておきましょう。

クルマにはいろんな配線がある ~配線作業のポイント

配線を引き回す場合の注意

取付の際、アンテナやGPS、その他各種配線を引き回す場合にも、注意が必要な点があります。たとえば、ピラーにエアバッグが内蔵されている場合です。

このような場合、アンテナやETC受信部などの配線が、いざというときのエアバッグ動作の妨げとならないようにしておく注意が必要です。

配線は整理しましょう

カーナビゲーションやカーオーディオの取付では、さまざまな配線ケーブルを使います。中には太くて硬い配線もあります。
これらの配線をきちんと整理しておかないと、接続作業が終了し、最後に本体をコンソール内に収める際、配線が邪魔になって収納できなくなります。この際無理に押し込もうとすると、配線にストレスを与えてしまい、断線やショートを招いたり、接続部を痛めることがあります。
また、配線の長さに余裕を持たせておくことも大切です。配線に余裕がないと、本体取付の際に無理に引っ張り、配線やコネクターにストレスをかけてしまうことがあるからです。これも断線や接続部へのダメージの原因になります。
最近のカーナビゲーション・システムでは配線の数も多いので、特に注意が必要です。

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